2009/09/28




雨上がりの日曜にメキシコシティから北に1時間のSanCristobalへ。バラガンが企画、設計、分譲した超のつく高級住宅地。文字どおり分譲地の入り口にはゲートがあって、その中は人と馬のための楽園である。住民のための街路からは、個々の住宅の塀がセットバックして芝生や庭木を街路と共有している。ニューアーバニズムの教科書のような街路。住宅地の合間に浅い水盤、よく手入れされた芝生、バラガン壁があまりにも鮮やかなコンポジションをなしている。それでもなお水盤と馬のためのものであるし、芝生は生命をもっているし、壁はモルタルで荒らされ、垂直に近いメキシコの日差しをうけて陰影をたたえているから、現実感を喪失するような感覚はない。とても現実的で幸せな抽象空間である。年代の割に精度の高い大きな壁は、小さなRCラーメンにレンガが充填されている。レンガの大きさはまちまちで、そのために15mmもの目地で吸収しているが、外面は非常に平滑。職人の能力が高い。