2010/02/21



Condesaでの誕生日会のついでに、会場のバーの真上にお住いの方の部屋を見せていただく。直角三角形に矩形を付加した不整形の平面に、角張った壁や丸い柱、滑らかな壁や荒い壁に縁甲板、さらには盛大に傾いた床があって、全てが白く塗られている。一見その色によって統一感がある部屋のようで、じつは要素の豊富さとその接合に見飽きることはない。ほとんどアトリエのようなドライな空間に、おもむろに家電や、服や、家具や、食器が離散的に置かれていて、住人の方もきれいな服を纏って漂っている。そして住人の彼女はこのインスタレーションのような状況をに対して、奇跡的に無意識である。

2010/02/19

2010/2/16


Tacubayaのすぐ西に走る太い環状線Anillo Perifelicoに併走するように、自転車用道路Cicropistaからみついている。Perifelicoとその他の道路は大混乱しながら交差していて、Cicropistaもときどき歩道橋のようなものでリフトアップされている。一息では上れないほどの高低差である。歩道橋の上からはメキシコシティの郊外が周辺に向かって広がっていくのが見える。下は伝統的メキシコシティ長屋のベシンダー。
2010/2/13

彩さん邸改装お披露目会。住宅にしてはあまりにも白くて眩しいものが入って、ちょっとバーっぽい。真ん中にあるのはクローゼットに掛け渡してあるすけすけの玉座型ベンチで、座ると誰でも後光が差す。当初は収納を作ってほしい頼まれたのだが、見所はこのベンチと大きなちゃぶ台になった。

2010/2/15

ビアヘス東洋が発刊しているフリーペーパー「TabiTabiTOYO」の全バックナンバーを展示・保管するための棚を制作中。6mmMDFをボール紙のように組み合わせて、壁みたいな棚をつくっているところ。
2010/2/2

UNAMの駐車場に狂気的なふせんカーが停められていた。「Te amo(あいしてるよ)」などと書かれたふせんが、何百枚と貼られている。お洒落なストーキング行為か、インスタレーションか。
2010/2/1


旅行帰りにバラガンによる地下鉄駅を通る。上はTAPOのバスターミナルがあるSan Lázaro駅。頭上で踊るコンクリートのドレープが吸い上げられるような空間をなしている。メキシコ的精度の小幅板のテクスチャが美しい。下はその隣のCanderelia駅で、列柱から生クリームのような天井がわきだして、寸でのところで接さずに亀裂が走り、空が見える。
2010/1/30

Autobusで5時間揺られてXalapaへ着くや、小雨というか濃霧に包まれる。ほとんど雨雲の中にいるようで、10m先も見えない。自動車のヘッドライトと街灯だけが火の玉のように光っている。

2010/1/31

Papantlaに、儀式のために円形をした遺跡がある。直径15mほどか。真北で円周が切れていて、東西南でL字形の突起がダブルになっている。一日あるいは一年の天体のリズムを象徴する遺跡には幾何学が呼び出される。インドのジャンタルマンタルや日時計の形は天体によって生成されている。なんと幻想的な機械主義か。

2010/2/1


Cardelは遺跡のため街で、El Tajinは遺跡の街である。Tajinの遺跡はピラミッドや神殿が密集していて、ある種にぎやかである。人が生活しているわけでもなく、(世界遺産にもかかわらず)観光客がたくさんいるわけでもないのに、配置のせいかあるいは窓つきピラミッドのせいか、なにやらにぎやかだ。