091222 @Ciudad del Carmen, Villahermossa 14時間のバスは辛く、早朝5時にLagoonの港町Ciudad del Carmen到着。チケットを買おうとすると、眠いmuchachaは不機嫌の極みだった。6時過ぎの日の出を待って、小さなバックパックを背に町を歩く。30分ほど歩くと唐突に水平線。締め固まった砂浜を歩く。ランニングする人、自転車に乗る人、バイクに乗る人などがちらほら。その足でセントロを目指すも、この町のセントロはヒストリコではなく。マックやスーパーマーケットの点在するロードサイドだった。エビの像だけが噴水の中央で濡れて眩しい。ターミナルでチケットを換えてVillahermossaへそそくさと向かう。Ciudad del Carmenわずか滞在6時間。道中は次第に水浸しのランドスケープに移り変わる。 蛇行する川沿いの観光地Villahermossaは蒸し暑く、東京の夏休みのよう。中心地Zona Luzの安ホテルに荷を置き、川を見に行くと、泥っぽく、土手に草が繁茂している。ひとしきりセントロを回る。中心地はインターロッキングが敷かれて自由が丘のよう。6時ごろから飲み始め、外をぶらぶらしていると、オカマみたいなでかい娼婦に声をかけられ"核心"を掴まれる。ホテルに逃げ帰り飲み直す。川沿いのテラスの音が2時までうるさい。
091224 @San Cristobal de las Casas 9:30のバスでChiapasのSan Cristobalへ。山越えのルートは本を読んでやり過ごせるほど穏やかではない。映画をみてスペイン語を浴び、Chiapasの景色を見て8時間を過ごす。鬱蒼とした森、切り立つ山々に混じって、挽板と亜鉛鉄板波板の小屋が建つ。乾いた光に照らし出され、とても軽い。夕方San Cristobal着。ミホさんに紹介してもらった手作り本のアトリエTaller Leñateroを訪れる。マヤの人たちと共同で作られる本は繊維やインクの盛り上がりが見えて生々しい。ホテルに荷を置き、San Juan Chamalaへ。タクシーで不安になる暗い山道を20分、民族衣装をまとったインディヘナの集う教会は、松の葉を焚き、夥しい数のろうそくを灯し、ただならぬ雰囲気が充満している。広場では少年たちがロケット花火と爆竹が炸裂させていて、一発食らう。クリスマスのために帰りのタクシーがやってこないのに気付いたのは2時間後で、鼻をすすりながらながら警官に話をすると、いとこのタクシードライバーを呼んでくれるとのこと。凍える手前でセントロに戻り、そのままホテルで眠り込む。
091225 @San Cristobal de las Casas 朝食のチアパスコーヒーがうまい。セントロの近くはスペイン瓦の勾配屋根で、ファサードに軒が出ているものが多い。壁はRC+煉瓦造か、土造。古い建物は石造か。セントロを離れると緑の山並を背にした乾燥した風景。挽板かブロックの壁に亜鉛鉄板がひらりとかかる。ほどなくしてセントロに戻り、旨すぎるコンソメを食べて飲み始める。道にはみ出したバーで飲んでいるその間にも、クリスマスにも関わらずやってくる民芸品売りの少年少女。民芸の質は高いが、彼ら彼女らの生活の質はどうか。それでもインディヘナの子どもは真直ぐな眼をしていて可愛らしい。自らの文化と生活とマヤの血に誇りを持っている。先住民は決して劣った民族ではないのだ。